ビアンに支持されてるアーティスト

427 :425:2007/01/16(火) 10:09:37 ID:fJh1/VgT
どうも、425でつ・・・。メインSSの批判を喰らい、落ち気味で、安室×BoA も
イマイチ進行する気が激減でつが、ちょびっとだけ出来たので
一応投下していきまつね・・・

「コンコン・・・」

全国ツアー最終公演の終了後、楽屋のドアを叩く音がした。

「失礼します・・・」

(誰だろう・・・聞き慣れない声・・・)

「はーい、どうぞ」

ドアが開く音と同時に後ろを振り返ると、そこにはTVでよく見る顔の、あの子が立っていた。



428 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/16(火) 14:09:41 ID:zKxp+DoH
ワクテカテカ(*・∀・)
批判は付き物やね…

429 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/16(火) 19:40:37 ID:eOfnVU26
PUSHIMってバイっぽい

430 :アドレス違いますが、425でつ:2007/01/16(火) 23:55:56 ID:v7zkSVoT
「あ、ボアちゃん!久しぶりだね!」
「どうも・・・」

なにやらあまり元気がないみたいだけど・・・とりあえず無言は気まずい。

「今日見に来てくれたんだ。ありがとね!」
「いえ・・・」

気まずいなぁ・・・

「ごめん、今ちょっと、さっと着替えちゃうからその辺に座って待っててくれるかな?」

そう言って、立っている彼女に背を向けて、衣装と一緒に付けていたネックレスを外そうと、
両手を後ろに回す。

・・・なにこれ、留め金固いなぁ・・・付ける時も出来なくてやってもらったし、腕吊りそ・・・

ネックレスと悪戦苦闘している時だった。

ファサッ・・・・

・・・・えっ!?なに!?えぇー!?

後ろから急に抱きつかれる。
腰の辺りを見下ろすと、そこには自分ほどではないが、それでも細い腕が回されていた。


431 :アドレスじゃなくて、IDですた。:2007/01/16(火) 23:59:06 ID:v7zkSVoT
「あのー、ボアちゃん・・・どうしたの?」

問いかけても何も答えてくれなくて、さらに気まずくなる。

「あの・・・あのね・・・」

何を話していいのか分からなくて、とりあえず「あのね・・・」と言う間に何か次に口にする
言葉を探そうとしていたとき、突如名前を呼ばれる。

「奈美恵さんっ!」
「は、はいっ?!」

あまりのことにビックリして、なぜか敬語になってしまう。

432 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 00:00:15 ID:v7zkSVoT
「今日のファイナルステージ、奈美恵さんすごく素敵でした」
「あ、うん、ありがとう・・・」

そんな会話が繰り広げられていても、相変わらず奈美恵は抱きつかれたまま。
この状況何とかしなければと思い、名前を呼びながら腰に回された腕に手を掛けようとした。

「ボアちゃん・・・」

すると、彼女は慌てふためくように奈美恵からバッと離れ

「あ、あの・・・ゴメンナサイ!!」

そう言って奈美恵の方を振り返る事もせず、楽屋の扉をバタン!と勢いよくしめて
出ていってしまった。

彼女が廊下を走り去る音と、奈美恵の思考が困惑し始めるのは、ほぼ同時だった。

                              
                              
                             続く・・・かも?

433 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 01:39:20 ID:o0NJXAlc
投下キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
GJです!

434 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 02:16:25 ID:owAVN3u/
GJ!
続き待ってちゃっても良いですか(・ω・)?
BoAタン、安室ちゃんの沖縄ライブで見かけられたらしいけど
ほんとにいたのかな?
かなり(*´Д`)=зになっちゃうよ

435 :432:2007/01/17(水) 09:00:48 ID:DQJW0TfB
>>433
>>434
こんなんでGJなんて言っていただいて、有り難い限りでつ。
実を言うと、まだここまでしか考えて無かったんですけど、
メインの方が一旦落ち着いたので、続き考案してみまつね。




436 :ボア→BoAに変更しまつ:2007/01/17(水) 13:18:21 ID:DQJW0TfB
その日の夜・・・。

奈美恵は自宅で一人考えていた。育った環境や職業柄、外国人や、外国人でなくとも、
フランクな人間との付き合いも多かったし、実際同性に抱きつかれたりハグされたり
なんてゆうのはよくある事。

だけど、さっきの彼女の態度や行動は今までのそれとは全く違ったもので・・・。

彼女が自分のコンサートに来てくれている事は知っていたけど、それはただ
勉強の一環である可能性も大いにある。所属のレコード会社が同じとゆうだけで、
今まで話したのなんてほんの数回。どれも取り留めのない話ばかり。
私生活なんて勿論、彼女の普段の性格なんか全くと言って良いほど知らない。

彼女が普段はどんな性格なのか気になって、自分よりも彼女の事を知っていそうな
人間を携帯のメモリーから探し出す。

(同性で、彼女と歳が近くて、あたしよりも共演してて・・・やっぱこの子だよね!)

プルルル・・・・


437 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 13:21:16 ID:DQJW0TfB
「もしもし・・・?」
「お〜姐さん、久し振りっす!」

電話の相手はAI。彼女とはデュオを組んでいてそこそこ仲も良いし、それに、
彼女にならある程度、押し入った話が聞けると思った。

「今大丈夫?」
「大丈夫っすよ!どうしました?何でも聞いて下さいってんだい!」

(相変わらずテンション高いなぁ・・・)

「AIちゃんさ、BoAちゃんと仲良かったりする?」
「BoAちゃんっすか?プライベートでは遊ばないっすけど。」
「そっか・・・」
「でもまぁ、出番待ちの時にうちから楽屋に押しかけた事位なら何回かはありますよ」
「その時さ、BoAちゃんってどんな感じ?その、なんてゆうか、スキンシップとか・・・」
「そうっすねぇ〜すごい仲が良くなればどうなのか知りませんけど」
「うん」
「やつはあんまり自分からスキンシップ取るとか、そーゆー感じは無いっすよ。」
「へぇ、そうなんだ・・・」
「まぁうちはBoAちゃんのケツとか触りまくってますけどね。」
「そーゆー時のBoAちゃんはどんな感じ?」
「きゃーとか言って逃げてますよ。小学生の男女のやりとりみたいな感じっすかね。」
「なんか分かるわ、それ」
「けど、やつの尻は引き締まってて良いケツですよ!」
「いや、聞いてないんだけど・・・」

とある事を思いついて、少し勇気を出して聞いてみる。

438 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 13:23:50 ID:DQJW0TfB
「AIちゃんさ、BoAちゃんの携帯番号とか分かる?」
「すいません、知らないっす」
「そっか・・・」

どうしようか・・・困った・・・

「なんなら誰かに聞いてみましょうか?」
「え・・・いいの?じゃあ、お願いできるかな・・?」
「そんなのお安いご用ですって!」
「ごめんね、ありがとう」
「いやぁ〜、姐さんの方から電話してくるなんてよほど急用かと思ったんすけどね」
「はは、ごめん×2!」
「BoAちゃんの事聞いてくるなんて、なんかやつとあったんすか?」
「いや、その・・・」
「そんなに知りたがるなんて、もしかして惚れてるとか?!」
「ちょっ!はぁ?!AIちゃん何言ってんの!?」
「ムキになるところがますます怪すぃ〜。はいもう一度、怪っすぃ〜」
「いや、すぃ〜とかじゃなくて・・・」
「とゆうか、マチガイナイ!!!」
「いや、だから、あのさぁ・・・」
「まっ、姐さんがどんな恋路を歩もうが、あたしゃ応援しますから!」
「あの〜、だからさ・・・」
「それに、姐さんの気持ち、よ〜く分かります。BoAちゃん可愛いっすもんなぁ〜」
「いい加減にしないと・・・」
「じゃ、分かったらすぐ連絡入れますから!バイバイきーん♪」

ガチャ、プーッ、プーッ・・・・

439 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 13:26:25 ID:DQJW0TfB
はぁ・・・果たして彼女に聞いたのは正解だったのだろうか?
それと同時に先程の言葉がこだまする。

「もしかして惚れてるとか?!」

そんな事あるはずない・・・あって良いはずがない・・・
だけど、AIが言った言葉に動揺して、そして、楽屋で後ろから抱きしめられた時・・・
自分に触れてきた彼女の感触が気持ちよくてドキドキして・・・

って・・・どうした!?もしかして、あたし・・・本当にBoAちゃんの事・・・

奈美恵の頭の中は色んな感情が渦巻いて、どうしたらいいのか分からなくなっていた。


                                 続く・・・のか?

440 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/17(水) 18:44:33 ID:owAVN3u/
(。・ω・)続いて下さい…是非とも!
GJです!確かにBoAちゃんのお尻…良いっすよね…(*´Д`)=3
続き待ってたり何かしちゃってなんかしてヾ(゚∀゚*)ゝ

441 :439:2007/01/18(木) 02:32:23 ID:M3j4M8Rd
>>440
毎度ありがとうございます。

440さんは安室ちゃんよりBoAちゃん派のようでつね。
今日いいともにBoAちゃん出てましたけど、なんか急に大人っぽくなった感じがしますた。
爆笑・太田氏にユン・ソナとか言われてちょっとムッとしてますたね(;^_^

長めでエロもなくて申し訳ないとのですが、もうすぐフィナーレにいけそうでつ。
あと、BoAタソが未だにほとんど登場してないのは、あまり好きじゃないとか、全く
そんな事なくて、単に私の文才の無さからくるもんでつ。
それと、ちょっと題材的にきつかったりして、言葉遣いとかもおかしい部分がある
かもなんですけど、そのへんはご勘弁くださいませ。

では、とりあえず出来たとこまで投下させてもらいまつ。

442 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:34:11 ID:M3j4M8Rd
数日後、奈美恵の携帯が鳴る。着信名は言わずもがな・・・。

「ど〜も〜!」

声の大きさに、思わず電話から耳を遠ざけてしまう。

「AIちゃん、声が大きいんだけど・・・」
「ありゃ、失礼×2!」
「それでさ・・・」
「あ〜はいはい、例のやつでしょ?入手しちまったんだな、これが!」
「ありがとね。」
「で、だ。今夜あたり時間ありません?」

・・・と。どうやら直に例のものを手渡ししたいから、指定の場所に来て欲しい。と。
向かったのは都内某所にある、最近流行りの「隠れ家風居酒屋」。

目的のお店には着いたけど、どこに座っているのか分からないので電話を掛ける。
1分程待つと、10mほど先にある店から出てきて手を大きく振られる。

ようやく座ることが出来て所で、早速AIが話し始める。

443 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:36:51 ID:M3j4M8Rd
「奈美姉、早速例のものなんでございますが。」

(この子、ホント毎回あたしに対して呼び方違うなぁ・・・)

ズボンのポケットをゴソゴソ探って、何かを手に持って渡そうとする仕草をする。

「だぁーっと、はい、待った。ただで渡す訳にはいかんとね。」

そうゆうと、一旦渡そうとした何かを、パッと引っ込める。

「奈美姉は、あたしにBoAちゃんの事を聞いてきた。」
「まぁ、そうだけど・・・」
「でもって、あたしゃ人脈を使ってBoAちゃんの携帯番号を調べた。」

まぁ最初に言い出したのはそっちだけどね。って言葉はグッと飲み込んで。

「そこで、そこですよ!二人の間を取り持とうとしてるあたしにゃ、この先を知る権利が
あるわけですよ。じゃなきゃわざわざ呼び出しなんかしないってばさ。」
「取り持つって・・・そんなんじゃないよ・・・。」
「ふぅ〜ん、じゃあなんで電話番号なんか必要とね?」
「それは・・・ちょっと確認したい事があって・・・」
「そんな大した事じゃないなら確認する必要なかとでしょうが?」
「そう・・・だけど・・・」

参ったなぁ、もぉ・・・・

444 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:38:42 ID:M3j4M8Rd
「はい、じゃあ番号言うから掛けてください。」

・・・・・え〜?!

「嫌だ!それは嫌だって!」
「ふ〜ん、そんなに聞かれたくない内容とね?」

AIはニヤニヤしている。何だか、全てを見透かされてる感じがして、諦めてAIの言う番号に渋々掛ける。

プルルル・・・(どうか出ませんように・・・)

「はい・・・」

(出ちゃったよ・・・)

「あ、もしもし・・・?あの、あたし。安室ですけど・・・」
「奈美恵・・・さ・・・ん・・・?」

わずかな沈黙。

「奈美恵さん・・・なんであたしの番号・・・」
「あ、うん・・・ちょっと知り合いに聞いて」
「そうですか・・・」

また訪れる数秒の沈黙が、数分にも感じられる。

445 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:41:05 ID:M3j4M8Rd

「あの・・・奈美恵さん・・・」
「ん?なに・・・?」
「この間はスミマセンでしたっ!!」
「ははっ・・・いいって、気にしてないから・・・」

大嘘なんだけどね・・・

「私、あの・・・気づいたら奈美恵さんに抱きついてて・・・自分でもよく分からなくて・・・」
「平気だから・・・ね?」
「それで、ずっと謝ろうと思ってたんだけど、奈美恵さんの連絡先知らなかったから・・・」
「いいって×2!」
「奈美恵さん、あの・・・」
「ん・・・?」
「いつでもいいんですけど、近いうちに少し時間ありませんか?」

思ってもいないことを言われてビックリしたけれど、急いで手帳を取り出す。

「えっと・・・今週はツアーの打ち上げとかあるから・・・来週の火曜日なら平気だけど」
「はい・・・じゃあ火曜日に・・・で、待ってます。」

指定の場所と時間をを言って、彼女は電話を切った。

ふぅ・・・・

446 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:42:51 ID:M3j4M8Rd
「へぇ〜。奈美姉、BoAちゃんに抱きつかれたとね?」

声にビックリして振り向くと、目の前にAIの顔があって、それにまたビックリして
机の角に足の小指をぶつけてしまう。あまりの痛さに声が出ない。

(痛っつぅ・・・)

「なん・・・で、知ってる・・・の?」

まともに話す事すら出来ない。

「なんでって、ぜ〜んぶ聞こえとったとよ。音量最大にしてたでしょう?」

マズったなぁ・・・でもAIちゃんだし、もう白状しちゃおっかな・・・

「AIちゃん・・・全部聞いてた?・・・よね?」
「奈美姉、人聞き悪いなぁ。聞いてたんじゃなくて聞こえたが正確だっちゅうの!」

やっぱりそっか・・・仕方ないけど、相談してみよっかな。少しは楽になるかも・・・

顔を見ると、ニコニコしてこちらを見ている。

「あのね・・・AIちゃん、相談があるんだけど・・・」
「やっと白状する気になったか!」

やっぱやめよっかな・・・

447 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:52:49 ID:M3j4M8Rd
「あのね、真剣に聞いて欲しいの」

そう言うとさっきまでニコニコしていた顔が引き締まって真面目な顔になる。

「何でも聞くと言ったからには、ドンときんしゃい!九州汝は嘘付かないよ!」

ふぅ・・・っと深呼吸をする。そして彼女との間にあった事を全て話す。

「なるほど。で、奈美姉の気持ちは?」
「あたしは・・・その・・・」

いざとなると、軽蔑されるかもしれないとゆう恐怖が勝って、自分の気持ちが言えない。

「奈美姉の相談ってのは、BoAちゃんの奈美姉に対する気持ちだけとね?」
「いや、その・・・」
「BoAちゃんの事、TVとかで見ると胸がキュンってしちゃうの〜みたいな?」

!?

完璧なまでに図星・・・

「なんでわかったの・・・?」
「なんでも何も、BoAちゃんと話してるときの奈美姉の顔って言ったら、あんたそりゃもう!」

おばちゃんがよくやるあの仕草で、あたしの肩をバシバシ叩く。

448 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:55:37 ID:M3j4M8Rd
「とりあえず、BoAちゃんは奈美姉に惚れてるね」
「なんでそう思うの・・・?」
「野生の感。みたいな?」
「で・・・」
「で・・・?」
「奈美姉もBoAちゃんに惚れ掛けてる。とゆうか、もう惚れてるかも。」
「嘘だぁ?!だって、BoAちゃんあたしより一回り近くも年下だし・・」
「なんで嘘付くとね?」

“ズキンっ・・・”

正直言って、AIの言う通りだった。どっかで分かってた。だけど、認めたくなかった・・・
だって、彼女の事はほとんど知らないし、抱きしめられたくらいでこんなドキドキするのは、
ただ人肌恋しかっただけだろう。なんて無理矢理自分に言い聞かせて・・・でも、雑誌やTVで
彼女の顔を見るたび、胸が苦しくなって、どうしたらいいのか分からなくて・・・

449 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 02:58:21 ID:M3j4M8Rd
「来週の火曜日、会うとですよね?」
「うん・・・」
「あたしには、奈美姉とBoAちゃんの間を取り持つことは出来ても、結局、奈美姉自身の
気持ちは奈美姉自身にしか分からんわけで。BoAちゃんの気持ちも、奈美姉に惚れてるとは
 思うけど、それは結局あたしの憶測にしか過ぎないわけで、でもBoAちゃんが奈美姉に何かを
 伝えようとしてるのは確実ですよ。だって、じゃなきゃ、今の奈美姉とBoAちゃんの関係なんて、
 気まずい以外の何ものでもないのに、BoAちゃんが奈美姉を誘うなんてしないでしょう。
 多分、奈美姉の事誘うのには相当の勇気が必要だったと思うんですよ、あたしゃ。」
「それは、そうだと思う・・・」
「だから、火曜日までに奈美姉自身の気持ちを整理して、で、正直に伝えたらよかと」

なんか、年下の子に励まされて情けないけど、勇気貰ったよ。ありがとう、AIちゃん。

そして彼女に、火曜日、自分の気持ちを伝える事を約束して、今日は解散とゆう事になった。 
外に出ると、寒い風が吹いていて、人通りはほとんど無くなっていた。

「今日はありがとね・・へへっ」
「もしダメだったときは、とことん付き合いますよ!」
「ちょっと〜嫌な事言わないでよ〜」
「まぁ、“もし”だって、も〜し〜」
「はいはい、じゃあ、あたしこっちだから、またね!」
「はい、また!」

ちょっとクスッとして背中を向けて歩き出した。

450 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 03:00:30 ID:M3j4M8Rd
「奈美姉ぇ〜!」

呼び止められて振り返る。

「これー!」

声と同時に、こっちに向かって何かを投げる。
慌てて受け取って、手のひらを開いて見てみる。

“恋愛成就”と書かれた、ちょっと薄汚れたお守り・・・・・

なんだかさりげない心遣いが嬉しくなって、つい奈美恵も笑顔になる。

「良い結果、期待してますからね〜!!」

そう言うと、彼女は手を振りながら走り去っていった。

ありがとう・・・今までのモヤモヤした気持ち、AIちゃんのおかげで無くなったよ。

私はまた家路に向かって歩き出した。


                            続く・・・はず。

451 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 03:02:31 ID:M3j4M8Rd
とりあえず出来たとこまで投下させて頂きますた。
お粗末様でございます。

それでは、本日はこれで失礼いたします。おやすみなさいませ。

452 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 09:15:57 ID:3D83KwQB
(・∀・)スゴいやん!
続きwktk
専スレ立てて随時投下よろ♪

453 :ID違いまつが、451でつ。:2007/01/18(木) 10:57:53 ID:Vs2gryMI
>>452
ぎゃー!専スレなんて、まだ恐れ多くて無理でつ((((;゚Д゚)))
とゆうか、オリジナルでまだこれが3作目でつが、すでに自らの脳みそに
限界を感じつつ・・・オリジナルで脳みそフル回転で作っても、
まぁ、その・・・色々きつい言葉を喰らって、SSの難しさを痛感している日々であります。

間もなく完結ですので、もう少し、もう少しだけご辛抱を・・・

454 :午前中で出来た分、投下しまつ。:2007/01/18(木) 12:00:46 ID:Vs2gryMI
AIちゃんと約束した次の日から、私は精力的に仕事をこなしていった。
約束の日まで、時間が過ぎるのが早いようで、だけど、遅いようで・・・
はっきり言ってしまえば、答えはただ一つ。

待ち遠しくてたまらなかった。

だって、AIちゃんに相談したあの日から、私の中ではもう気持ちが決まっていたから。
自分では気付いてたけど、まだそれを受け入れられなくて、AIちゃんに背中を押して貰って
確信できたのは、ちょっと悔しかったけれど、でもホント、感謝しきれない位、感謝してる。

雑誌のインタビューで、「今、恋は?」なんてお決まりの質問されたりもして。
記者さん達はあの子との事を期待して聞いてくるんだろうけど、
あたしは、とっておきの営業スマイルで、ピシャリと答えてみせた。

「今は、それどころじゃないんで(ニコっ)」

だって、それが真実だから。まぁ、ちょっとウソも入ってるけど。それに、あの子とは
ホントにただ仲のいい友達ってだけ。食事に行っただけで、“熱愛”なんて書かれちゃって、
あたしも我ながら大変だ、なんて。それに、今はホントにそれどころじゃない。
私の想う人は、あの人ただ一人だから・・・

そして、やはり約束の時間はあっとゆう間にやってきて・・・

この恋路が例え叶わなかったとしても、AIちゃんには今度
きっちりお礼しないとね。ふふっ。

奈美恵の気持ちは、澄んだ青空の様に雲一つ無かった。

455 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/19(金) 06:25:01 ID:S8xZQWqs
壁‖ω・)ワクワク

456 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/19(金) 07:10:46 ID:6LgPM0Lw
…ドキドキ

457 :454:2007/01/19(金) 11:49:05 ID:dt9C6OeY
おはようございまつ。間もなくフィナーレが近いですが、それと同時に
一番難しい箇所でありまして、眉間にシワを寄せながら苦しんでおりまつ。
こんなんでも待ってくれてる方がいるなんて、感謝感激。

では、とりあえず投下させてもらいまつ。

458 :454:2007/01/19(金) 11:50:20 ID:dt9C6OeY
彼女から言われた約束の場所へ到着。

約束の場所とは言えども、電話では大まかな場所しか言われなくて、
あの時は二つ返事で了解したけれど、正直、正確な場所には不安があった。

電話で本人に確認する事はいくらでも出来たけれど、それはしたくなかった。
むしろ、してはいけないような気がした。

って、ここで良いんだよね・・・?
ってゆうか、ここ意外思いつかないな・・・

不安はあったけれど、それと同時に、根拠の無い自信もあった。

“ここを曲がれば、彼女がいる・・・”

時間が時間だけに、奈美恵が立っている位置からは、人の姿は見当たらない。

(ふぅ・・・・・よしっ・・・!)

肩を使って、深い深呼吸をする。
そして、彼女が立っているであろう通りへと第一歩を踏み出す。

459 :前の分を見直すと、誤字が多いですね・・・スマソ。:2007/01/19(金) 11:56:29 ID:dt9C6OeY
その道へ入ったと同時に、目の前に東京タワーが見える。
TVなどでよく見る風景。

その道を、ゆっくり、けれども、しっかりとした足取りで歩き出す。

通りに入ってすぐ、肩を寄せ合って歩くカップル、ジョギングをする中年男性と
すれ違ったが、もう他に人の姿は見当たらない。

カツカツカツカツ・・・・

奈美恵のヒールの底が地面に触れる音と、木々の葉が擦れ合う音だけが響く。
葉の擦れ合う音に、なんだか励まされているような気がして、とても心地が良かった。

歩きながら時計を見る。約束の5分前・・・。
彼女はもう来ているだろうか・・・?それとも自分の方が先か・・・

しばらく続いた同じような景色の通りを抜けると、そこには彼女が立っていた。

460 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/20(土) 00:59:05 ID:In0Umngy
>>453
私は安室ちゃんもBoAちゃんも大好きだから
こうしてH無しでも書いて貰えて凄い嬉しいですよ!
応援してます!

461 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/20(土) 09:29:29 ID:kUSC97l6
うんうん♪
ドンドン投下よろ^∇^)ノ

462 :453でつ。:2007/01/21(日) 03:18:54 ID:xTUXM7it
>>460
>>461
dくすでつ。

先日、ようつべでBoAたんの映像を色々と拝見していたのですが、なんとゆうか、
顔もすっきりして、やはり大人っぽくなってますなぁ・・・
スタッフに怒られて泣くBoAタン、ちょっと可愛そうですた。デビューしたてのもの
っぽい感じでしたけど。色々乗り越えて、今がある。って感じでしょうか。

そして、BoAタンと安室っちがHey×3で隣同士で座ってる映像がありますた (*´Д`)

とゆう事で投下。

463 :453でつ。:2007/01/21(日) 03:21:50 ID:xTUXM7it
彼女は一人、東京タワーを見上げていた。
つまり、私とは反対の方向を向いている。

後ろからそっと、けれど、どこか気付かせるような歩調で歩み寄る。

「BoAちゃん、お待たせ・・・」

私がそう声を掛けると、彼女はコートのポケットに突っ込んでいた両手を出して、
慌ててこちらを振り向いた。
これだけ静かな中で、私がどんどん近づいて来ていた事に気付いていなかったらしい。
彼女の私服姿は何度か見たことあるけれど、それは全てカジュアルなパンツ姿。
けれど、今日は少し長めのスカート姿。テレビ意外で見る初めてのスカート姿に
ちょっとドキッとしてしまう。

「ごめんね、待ったかな・・・?」
「あ、いえ、私もさっき来たばかりです」

見え透いた嘘。だって、鼻の先が赤いもん。
ちょっとおかしくなって、ついクスッと笑ってしまう。

「私、どこか変ですか・・・?」
「ううん、違うんだ、ごめん」

さて、気を取り直して、と。

464 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/21(日) 03:24:52 ID:xTUXM7it
「BoAちゃん、えっと、今日は・・・」
「あ、はい・・・とりあえず、こないだの事を謝りたくて・・・」
「その事はもうホントに平気だから・・・電話でも話してもらったし、ね?」
「あ、はい・・・」

下を向いてしまった。

「他に何か用件があったから、あたしを呼んだんだよね・・・?」
「はい・・・」

相変わらず下を向いたまま。ちょっとイジワルだったかな・・

「あの、私・・・自分がデビューする前からずっと奈美恵さんのファンでした」
「そっか、ありがとう。」
「日本に来て、奈美恵さんと初めて会えた時、すごい嬉しくて・・・」
「うん・・・」

彼女が話す言葉に、私はそっと耳を傾けていた。

「それから共演する度に嬉しくて、なんか、ドキドキして・・・」
「うん・・・」
「だけど、その気持ちはきっと私が奈美恵さんのファンだからじゃないかって・・・」
「う・・・ん・・・」

彼女が次に何を言うのか、期待と不安で胸の鼓動が早くなる。

「日本で一人で辛くて・・・でも、そのたびに、奈美恵さんの曲や笑顔に励まされて・・・」

そして彼女は深呼吸をして私の目をまっすぐ見つめた。

465 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/21(日) 19:48:35 ID:DhQT5emq
ちょww
GJです。
続き気になる。。
待ってます。

466 :464:2007/01/22(月) 00:25:24 ID:NrubbD4e
>>465
dくすです。
ホント、一番大事なとこだけに、悩みどころが多くて時間掛かってしまいますたが、
ついに完成しました。

では投下。

467 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:26:34 ID:NrubbD4e
「私・・・奈美恵さんの事が好きです!!!」

ずっと聞きたかった言葉・・・嬉しさのあまり、今度は奈美恵が下を向いてしまう。

「あの・・・」

彼女が何か言い掛けようとした時、私は彼女の右手を引っ張ってそのまま体を抱き寄せた。

「奈美恵・・・さ・・・ん・・?」
「BoAちゃんに先越されちゃったから・・・今度は私の番!」

彼女に向かってパチッとウィンクをすると、恥ずかしかったのか、またうつむいてしまった。
けれど、奈美恵自身も自分の胸の鼓動が聞こえてしまうんじゃないかと、内心ヒヤヒヤで
視点が定まらない。

「あの・・・こんな事してるから気づいてるとは思うんだけど・・・」
「はい・・・」
「あたしも、BoAちゃんの事好きだよ・・・」

驚いた表情で私を見上げる。

「もちろん、後輩だからとか、ファンでいてくれたからとか、そーゆー事じゃなくて・・・」

がんばれ!と自分で言い聞かせる。

468 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:29:08 ID:NrubbD4e
「あたしは・・・一人の人としてBoAちゃんの事が好き。」

抱きしめていた体をそっと離して一歩遠ざかる。
コホンっ。と軽く咳払い。

「こんな私で良ければ、付き合って下さい。」

まともに顔が見れなくて、頭を下げながら彼女に向かって手を差し出した。

・・・3秒・・・4秒・・・
彼女の手は差し出されない。

なんだ・・・あたしの勘違いか・・・BoAちゃんの好きって、そーゆー好きじゃ無かったんだ・・・
あたしの早とちりってやつ?へへっ。バカだな、あたし・・・

そう思って体勢を立て直すと、彼女は静かに涙を流していた。
え?どうしよう・・・泣かせちゃった?!なんで・・・?わぁ〜どうしよう!

「私・・・すっごい嬉しいです・・・」
「・・・へっ?」
「だって、奈美恵さんとこうなれるなんて夢のまた夢だったから・・・私の方こそ、よろしくお願いします」

さっきまで、泣いていた顔が一気に笑顔になって私の手をギュッとつかんだ。

469 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:31:01 ID:NrubbD4e
あぁ・・・なんだろう、この感覚・・・プールで遊び疲れて、家に帰って眠くなって、
だけど、眠りにつく直前はすごく心地の良い疲れ方で・・・そんな感覚と似てる・・・。

「BoAちゃん、あたしはBoAちゃんのおかげでクタクタです。」
「え・・・なんかよく分からないけど・・・ゴメンナサイっ!」
「ははっ、ウソ×2、ごめんね」

そう言ってからかうと彼女はもぉ!と言いながらまた笑顔になった。
笑うたびに出るえくぼがお気に入りなのは、まだ黙っておこう。

でも、クタクタって言うのはあながちウソでもない。とゆうか、事実。
彼女の事を思い始めて、色々悩んで・・・だから、ハッキリ言って精神的には結構疲れた。
けれど、私にはまだやらなければいけない事がある。

470 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:33:22 ID:NrubbD4e
「BoAちゃん、明日仕事は?」
「夕方からですけど・・・どうかしたんですか・・・?」
「よしっ、乾杯しに行こう!二人の交際を記念して。良いよね?」
「はいっ!もちろんっ!」

叫びたいほどの気持ちが溢れてくるけど、今はちょっとだけ我慢。

「ごめん、ちょっと待ってて貰えるかな?」
「あ、はい・・・」

彼女から少し離れて携帯電話を取り出す。リダイヤル履歴からあの人へ掛ける。
なんともグッドタイミングで、彼女も明日はオフだとか。
これはもう、こうなる運命だったのかな。なぁんて。

電話では平静を装って会話を進めた。彼女も「ふ〜ん、ま、待ってますよ」とだけ言ったけど、
あの様子だと、BoAちゃんも一緒だとゆう事に気付いてるのかもしれない。
変なとこ鋭いからなぁ〜。ま、いいや♪

471 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:39:36 ID:NrubbD4e
「ごめんね、お待たせ」
「あ、はい・・」
「ちょっとね、人を一人呼んだから。」
「・・・え?」

彼女の顔が一瞬曇る。

「大丈夫、BoAちゃんも知ってる人だし。」
「誰・・・ですか・・・?」
「まぁそれは行ってからのお楽しみって事で!」
「はい・・・」
「それに、うちらの恋のキューピッドだから、お礼しないといけないんだ。」
「キューピッド・・・?」
「そう、キューピッド。それに・・・」
「それに・・・?」
「これからは沢山二人で居られるわけだし。ねっ?」

そう言うと彼女は笑顔になって、二つ返事で「はい!」と答えた。

472 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:41:24 ID:NrubbD4e
「じゃ、行こっか!」
「はい!」

元来た道を戻ろうと、私は歩き始める。彼女が少し遅れて来て、私は一旦立ち止まる。

「BoAちゃん、ちょっと手出して」

・・・?とゆう顔をしながら、私に向かって差し出す。
私は差し出された手を握り、自らのコートのポケットに入れる。
そしてポケットの中で彼女の指と指の間に自らの指を挟むように握り直した。

「人も居ない事だし、それに寒いしねっ!」

照れくさくて、そう言うのが精一杯だった。
そして、目的の場所へと向かって私たちは再び歩き始める。

後ろでは、私たちを祝福してくれているかのように、東京タワーが優しく光を放っていた。



                                  〜終わり〜

473 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 00:47:35 ID:NrubbD4e
以上、長文な上、エロもなく、大変お粗末さまでございますた。

エロ書こうにも想像が湧かないとゆうのはちょっとした言い訳で、
文才不足+経験不足+妄想力不足が真相だったりして・・・とくに安室タン。

とゆうことで、精進しに逝ってまいりまつ。


474 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 01:04:07 ID:ermEa7fX
待ってましたー(>∀<)
BoAタンの大ファンなあちくしは大変おいしく頂きましたです
次回作も楽しみに待ちますね

475 :473:2007/01/22(月) 01:24:08 ID:NrubbD4e
>>473
こんなんで、次回作なんて書いてしまってよいのでせうか((((;゚Д゚)))
とゆうか、次回作となると、そろそろエロを投入しないと微妙ですし、
更に遅くなってしまう悪寒・・・



476 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 02:09:14 ID:7vmah4SA
二人ともカワユス(*´∀`*)
エロなくても満足&おかわり〜!!
エロは気が向いたときに書いてください。



477 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 02:27:14 ID:AJ7BXeUy
おぉ!凄い良かったです!
二人とも大好きだからにやけちゃったよw

478 :ID違いますが475でつ。:2007/01/22(月) 14:43:17 ID:L+X1oMkj
とりあえず、475を訂正。
>>473じゃなくて、>>474でつ。自己レスしてどうすんだよ・・・orz

>>476
>>477
こんなんでそう言って頂けるなんて、ホントありがたや×2・・・

もうホントに有り難いお言葉頂きましたので、次作(続き)、書いてみまつ(`・ω・´)


479 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 20:15:38 ID:Fh7ZNC/7
age(゚∀゚)

480 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 23:37:37 ID:ermEa7fX
マタ〜リ待つょ
ヾ(゚ω゚三*゚∀゚)ノ゛

481 :478でつ:2007/01/23(火) 00:27:21 ID:OM0Fo6jn
今日、Hey×3にBoAタン出てて、一緒に安室タンも映ってる映像が出てたんですけど、
安室タン、BoAタンの事ガン見ですた(*´Д`)

では、出来たとこまで投下させてもらいまつ。


482 :今回はBoAタン目線でいってみまつ。:2007/01/23(火) 00:30:37 ID:OM0Fo6jn
夢の様な時間から10分、タクシーで移動した所に目的の場所はあった。

タクシーの料金を払うとき、ランチの後の代金を払い合おうとする主婦みたいに
なっちゃったけど、そこはちょっと私の方が甘えさせてもらった。

タクシーから降りた後、なにやらこっちに向かってピョンピョン跳ねながら「奈美姉〜!」と
手を振っている人がいる。誰だろう?呼び方からして結構親しい感じ。
後をくっついていくと、ようやく誰かわかる。

「あ・・・AIちゃん・・・」
「BoAちゃん、ちーっす!」

キューピッドって、AIちゃんの事だったんだ・・・

見ると、AIが「奈美姉もやるねぇ〜」なんてニヤニヤしながら肘で奈美恵を小突いている。

AIちゃんって、誰とでも気軽にあんな風に出来て、ちょっと羨ましいな・・・

「奈美姉、今日はもちろん例の部屋、さっき電話して予約しときましたから!」

例の部屋・・・?何だろう・・・

部屋に着いて座るなり、AIが聞いてくる。

「さ、どーゆー事か聞かせてもらおうかね」
「どーゆー事も何も、見ての通りだって」

奈美恵さんがすかさず答える。
ふ〜ん、なんて言いながらまたニヤニヤ。

483 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 00:32:23 ID:OM0Fo6jn
「ま、奈美姉的にはどうやらあたしの聞きたい事はきっと恥ずかしくて話したくなさそう
 だから、とにもかくにも乾杯といきますか!」

ちょっとしたおつまみとアルコールを頼んで、アルコールが来たとこでAIちゃんが正座をして、
つられて私たちも正座。

「え〜では・・・」

AIが前屈みになる。

「奈美姉とBoAちゃんのゴールインを記念して」

気を利かして、ヒソヒソ声で言ってくれる。
そして、少し大きめの声になって、

「かんぱ〜い!」
「かんぱ〜い!」

ゴールインって・・・他に言い方がある気が・・ま、いっか!

私もお酒が入って、嬉しくて仕方なくて、結構テンションが上がってたけど、次の日は仕事だから、
それに支障の出ないように控えめにはしてたし、AIちゃんなんかアルコール全く飲んでなくて。
でも、奈美恵さんは結構ペースが速くて。私の中の奈美恵さんって結構静かめな印象だったけど、
酔うと結構話すんだ・・・新しい発見、へへっ。

484 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 00:33:56 ID:OM0Fo6jn
奈美恵が酔っているのを分かってか、AIが言う。

「で、こうなるまでの会話を話して貰おうか、奈美姉。」

って、結局聞くんかい!
奈美恵さんも話し始めちゃったし・・・はぁ・・もう仕方ないか。

飲み始めてから数時間が経過した時には、奈美恵はかなりの泥酔状態だった。

「BoAちゃん、ちょっと!」

手招きされて、奈美恵の方へ体を少し移動させる。
するといきなり耳の穴に向かってキスされて・・・あまりに突然の事に、
何とも変な声が出てしまって、恥ずかしくて、顔が赤くなるのが自分でも分かる。

「あはは!BoAちゃん、か〜わい〜!」
「ちょっと、奈美姉!BoAちゃん困ってるよ!?」

AIちゃんが止めに入ってくれて、奈美恵さんも「は〜い」なんて言いながら止めてくれたけど・・・
助かったような、残念なような、複雑な気持ち。

そして、そのまま私の方に崩れるように倒れ込んできて、奈美恵さんは眠ってしまった。
AIちゃんの方を見ると、やっぱりニヤニヤしていて・・・

485 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 00:35:33 ID:OM0Fo6jn
「初日から膝枕なんて、BoAちゃんもやりますなぁ〜(ニヤニヤ)」
「いや、これは・・・」
「分かってるって、全部見てたんだから。」
「じゃあ、なんでそんな事言うんですか・・・」
「だって、BoAちゃんってからかいがいがあるから面白いんだよねぇ〜」
「そんな言い方しなくてもいいじゃないですか」
「まぁまぁ〜」

奈美恵さんを見ると、私の方に向かって気持ちよさそうに寝ていて、しかも私の服を掴んでいる。
あの・・・可愛すぎるんですけど・・・

「あの、AIさん・・・」
「はいよ?」
「奈美恵さんって、お酒飲むといつもこんな感じなんですか・・・?」
「いや、ここまで酔ったの見るのはあたしも今日が初めて。」
「へぇ・・・」
「まぁ、誰かさんの事で色々悩んでそれが解決したから、嬉しくてついつい
 飲んじゃったんじゃないの?」
「誰かさん・・・?」

AIは片方の眉毛を下げて、箸でコップを叩く。

「Youですよ!誰かさんってのは、BoAちゃんの事だっつうの!」
「あた・・・し・・・?」
「そう。奈美姉はね、BoAちゃんに対する自分の気持ちに悩んでたんだよ。で、あたしを呼び出して相談してきたの。
 BoAちゃんの事好きなのに、どうしたら良いのかって。その相談をしたのが、この部屋。」

あぁなるほど・・・“例の部屋”って、そーゆー事だったんだ・・・

486 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 00:37:34 ID:OM0Fo6jn
「で、まぁちょっとアドバイスさせて貰いましたと。そーゆわけでござぁっすよ。」
「けど、AIちゃんはなんで私の気持ちまで分かったんですか?」
「ま、野生の感っつうか、そんな感じ?あとは奈美姉に聞いてみんさい。」

目を細めながら、遠くを見る感じで続けて言う。

「ま、奈美姉とBoAちゃんがこうならなかったらあたしがBoAちゃん頂いてたけどね」
「え゛・・・・」
「ははっ!嘘だってば!ま〜た本気にしちゃって、BoAちゃんかわいいな〜♪」

はは・・・冗談なのやら、本気なのやら・・・
そうやって私をからかったあと、AIちゃんは車を取りに行くと言って、走って店から出て行った。
お酒を飲まなかったのはそーゆーわけだったのか・・・。
奈美姉起こしといて!って、言われたのはいいけど・・・どうしよっか・・・

「奈美恵さ〜ん・・・」

起こさなければいけないのは分かっているけど、なんだか起こすのが悪い気もして
小声で呼びかけてみる。

・・・・・反応無し。
もう一度・・・

「奈〜美〜恵さ〜ん・・・」

やっぱり起きず。どうせならもうこのままでもいいや。なんて。
さっきの仕返ししちゃおっかな・・・今ならバレなさそうだし・・・
耳も丁度あたしの真下にあるし・・・ちょっとだけ・・・そーっと・・・


487 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 00:39:18 ID:OM0Fo6jn
「こらっ!」

後ろからの呼びかけにビックリして振り返る。

「なぁにしてるかね、Youは!奈美姉起こしといてって言ったでしょ?そーゆー事は二人の時に
 いくらでも出来るんだから、今は奈美姉を起こすのが先決だって!まったく、どうりで上で
 待ってても来ないはずだよ!」
「ごめんなさい・・・」

なんだか、申し訳ない気がして、ついつい謝ってしまう。

「奈美姉!」

AIがかなり大きめの声で呼びかけても奈美恵はまだ起きない。
腕を組んで、やれやれといった感じで見下ろしている。

「しょうがない、もうこの手しかないね。」

・・・?

しゃがみ込んで片足のヒザを床に着く。
手を合わせて人差し指と中指を立てて・・・

488 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 00:41:08 ID:OM0Fo6jn
?!ちょっと、AIちゃん!!

と、言い掛けた時にはすでに遅かった。

「どりゃーーー!」

ブスリっ。・・・と音がしそうな程、AIちゃんの指は奈美恵さんのそこにクリティカルヒットして・・・

「ぎゃー!!!」

いっ・・・痛そう・・・

さすがの奈美恵さんもよほどの衝撃にビックリしたのか、飛び起きる。

「痛っ〜、なに?!なにすんのAIちゃん!痔になったらどうすんの!?」

気が動転してるらしく、普段は口にしそうもない言葉を発している。
その横で、AIちゃんがケラケラ笑っていて、私もついつい笑ってしまう。
あ〜お腹痛い。こんなに笑ったの、どれくらいぶりだろう?

「だって、奈美姉起きないんだもん。ぶははっ!超傑作〜」

まだ笑っている私たちを見て、奈美恵さんはちょっとふくれていたけど、
二人で奈美恵さんを両方から抱え上げて、AIちゃんの車に運び終えた時には、
奈美恵さんも私たちと一緒に笑っていた。

489 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 01:45:15 ID:DfKXJL0H
「じゃあ、出発〜。奈美姉の家、前に行ったとこと変わってないと?」
「うん。」

AIちゃん奈美恵さんちに行ったことあるんだ・・ちょっとジェラシー湧いちゃったりして。

移動中、奈美恵さんはすぐにまた寝ちゃって、私の肩に頭を乗せて寝ていた。
幸せだな・・・ルームミラーで時々AIちゃんと目があって、その度にニヤつかれるのは
ちょっと癪に触る気もしたけど、今は許してやるか。
なんたって、AIちゃんが居なかったら、今の私たちはなかったわけだし。
奈美恵さんが「あの子、変に鋭いんだよね。ま、すっごい良い奴だけど!」って店に移動中の
タクシーの中で言ってたけど、なんとなく分かった気がする。

けれど、幸せな時間とゆうのは長く続かないもので・・・

「はい、到着〜残念だったね、BoAちゃん」

AIちゃんって、あたし達の事応援してくれてんのかなぁ・・・よく分かんないや。

490 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 01:46:29 ID:DfKXJL0H
「あたしこっち持つから、BoAちゃんそっち持って!」

まだ寝ぼけている奈美恵の肩を、二人で支えて歩き出す。

初めて入る奈美恵さんの部屋・・・ちょっとキンチョー・・・
私がそんな事を考えてる間にも、AIちゃんは奈美恵さんのお尻を軽く叩いて
「ほら!奈美姉、鍵どこ!」なんてやりとりしてて・・・ それに寝ぼけながら
「バックの中〜」とかちゃんと答えてる奈美恵さんが可愛くて・・・
まるで、母親と子供みたいで、なんか可笑しいな。でも、そんな関係があたしには
ちょっと羨ましく思える。

ようやく部屋の玄関に辿りついたところで、一気に体重が掛かってくる。

「じゃ、BoAちゃん、あたしゃこれでおいとまするから、奈美姉の介護よろしく!」

ちょ、ちょっと待って!

そう声を掛けようとした時には、ドアをバタンと閉めてAIは行ってしまった。

うぅ・・・いくら奈美恵さんの体重が軽いからって、あたし一人じゃ・・・
重・・・い・・・これは・・・きつ・・・い・・・

そしてそのまま玄関先に二人で倒れ込んでしまった。

491 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 01:48:12 ID:DfKXJL0H
(痛・・・肘打った・・・)

少し体勢を変えてみると奈美恵は頭を押さえていた。

「痛たた・・・」
「大丈夫ですか・・・?」
「うん、まぁなんとか・・・はぁ・・・今日散々だなあたし。
 これからBoAちゃんを独り占め出来る罰かな?」
「そんな独り占めだなんて・・・」
「ん?なに?違う?独り占めしちゃダメ?」
「いえ、そうじゃなくて・・・ここじゃ風邪引いちゃうからベット行きましょう!?」

その言葉が嬉しくて、けれど恥ずかしくて・・・そう言うのが精一杯だった。
きっとあたし、また顔赤くなってんだろうな・・・

ヨイショ!っと奈美恵を立たせて、また肩の下に頭を入れる。
なんとかベットにたどり着いて、布団を上げて奈美恵を寝かす。

私はそのまま腕を引っ張られて、奈美恵さんの上に覆い被さるような体勢になった。

492 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 01:50:47 ID:DfKXJL0H
IDってAM1:00頃にかわるんでつかね?
その辺のシステムはよく知りませんが・・・

なにやらちょっと勢いづいて大量投下してしまったのですが、
今日はこれにて失礼いたしまつ。


493 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 01:59:42 ID:ou2dT8aJ
い〜ね(〃Д〃)
ワクワク
マターリ松ですノシ

494 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 02:36:33 ID:iNdPxXhs
私もワクワクしながら待ってまぷ(*´Д`)=з

495 :ID違いますが492でつ。:2007/01/23(火) 11:54:37 ID:/M6/QTuo
>>493
>>494
どもでつ。

あれですかね、そろそろスレチ気味では・・・平気でしょうか?
専スレ立てた方が良いのでせうか・・・
しかし専スレ立てる勇気もなし・・・結局、ビビリな自分(´・ω・`)

とか言いながらも、とりあえず続き投下。

496 :ID違いますが492でつ。:2007/01/23(火) 11:56:07 ID:/M6/QTuo
もちろん、すぐ目の前に奈美恵さんの顔があって・・・

「わっ、ごめんなさいっ!」

慌てて体勢を元に戻そうとしたけれど、下がベットで上手く力が入らない。
その時にはすでに、背中に腕が回されていて。

「BoAちゃん、逃げても無駄だよ?うふふ」
「逃げるだなんて、そんな・・・」
「BoAちゃん、顔真っ赤だよ?可愛い〜」

髪をグシャっとされて抱きしめられる。

奈美恵さん、あたし犬じゃないんだから・・・なんて。
そのまま私の耳元で、奈美恵さんがささやく。

「時にBoAちゃん、あたしはBoAちゃんとチュウがしたいのですが」
「あ、あのっ・・・」

奈美恵さんの言葉遣いがおかしいけど、そんな事気にならない程ドキドキして・・・


497 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 11:57:20 ID:/M6/QTuo
「私・・も・・・」

そう言うのがやっとだった。

奈美恵さんがそっと私の体を持ち上げようとして、私もそれに身を任せる。

「BoAちゃん・・・」

私は恥ずかしくて奈美恵さんの目を見れない。
それでも奈美恵さんは私の肩を優しく撫でてくれていて。

なんでだろう・・・キスをするのは初めてじゃないけど、
今までこんなにドキドキしたことなんてなかった・・・

そっと体が引き寄せられて、それに従うように私も目を閉じる。
唇と唇が触れるだけの、けれども、どこかとても優しいキス・・・

奈美恵さんとする初めてのキスはアルコールの香りがした。

498 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:44:56 ID:07ZI0iwC
2台のPCを使っているので、ちょくちょくID違いますが497でつ。

仕上がりましたので、一気に投下させてもらいまつ。

499 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:46:39 ID:07ZI0iwC
翌朝。

「っつぅ・・・頭痛い・・・」

ダルい体をなんとか起こしながら時計を見ると、もうすぐお昼前。
久し振りのオフとゆう事もあって、すっかり寝入ってしまったようだ。
カーテンを開くと日差しが眩しかったけれど、目をすっきりさせるには恰好のアイテム。
奈美恵は外に向かって“ん〜”と、大きく伸びをした。

さてっ・・・と。

あれ?あたし昨日の服のままだ・・・昨日、どうしたんだっけ?
どうも居酒屋を出る少し前あたりから記憶が定かじゃない。

(痛っ!)

急に痛くなってついついお尻を押さえる。

なんで・・・?

ふとベットの横にある机を見ると、メモがあった。

500 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:50:15 ID:07ZI0iwC
“今日はとてもたのしかったです。ゆっくり休んで下さいね。”

たどたどしい筆跡でそう書かれていた。

あー、BoAちゃんか・・・
って、昨日BoAちゃんうちに来たって事!?だよね?!

もう一度メモを見直すと最初と最後の文字の辺りが、水をこぼしたような跡。

・・・?

ふと机の上を見ると、そこには写真立てがあって、その中には“家族3人”で楽しそうに
写っている写真が入っていた。

しまった・・・BoAちゃんこれ確実に見たよね・・・だって、いつもはここに置いてないし・・・

このメモの滲みはきっと、彼女の涙に間違いないわけで・・・
あたしが逆の立場だったら、そりゃ、絶対こんなの見たくし・・・
付き合って2日目だってゆうのに、すでに2回も泣かせちゃったあたしって・・・
今日仕事夕方からって言ってたし、とにかく謝らないと・・・

とりあえず昨日のビシッと決めた服から解放されたくて、
部屋着に着替えて顔を洗って歯磨きをして。
よしっ。

昨日聞いたアドレスにメールを送ってみる。
偶然にも彼女がこっちで借りているマンションとあたしのマンション近かったし、
もしかしたら逢えるかもしれない。

501 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:51:25 ID:07ZI0iwC
“今、時間あるかな?”

予想に反して、すぐ返事が来る。

“ありません”

これって、怒ってる・・・よね・・
はぁ・・・どうしよう・・・

ピンポーン。

チャイムがなる。

ったく、こんな時に・・・
重い腰を上げて、はーい。とぶっきらぼうに出る。
どうせ宅急便か何か・・・

「ボ・・・BoAちゃん!?」

今一番逢いたくて、だけど、逢いたくなかった人・・・


502 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:52:25 ID:07ZI0iwC
「おはようございます。」

彼女の顔は明らかに怒っていた。

「まぁ、立ち話もなんだし、上がって?」
「ここでいいです。」

彼女もなかなかの頑固者らしい。
どうしたものか。なんとか誘導してみよう。

じゃあさ、まず靴でも脱いで・・・って、ロングブーツだし。もうお手上げ。
素直にお願いするしかなさそうだな・・・

「お願い・・・ちょっとちゃんと話がしたいんだ・・・」

僅かな沈黙の後、彼女は渋々「分かりました」と言って家に上がってくれた。

「えっと・・・飲み物何がいい?」
「いりません。」

うっ・・・相当手強そうだなこりゃ。だけど、こうなったらあたしだって負けてらんない。

503 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:53:52 ID:07ZI0iwC
「じゃあ牛乳ね。」
「なんでこんな時に牛乳なんですか」
「だってBoAちゃんカルシウム足りてなさそうだから。この牛乳、高いんだぞぉ〜」

って、ピクリとも笑ってないし。はは・・・

「まぁ座ってよ、ね?」

精一杯の笑顔で何とかそう言うと、彼女は無言のまま正座をした。
自分もそうしなきゃいけない気がして、正座をする。

「あのぉ・・・さっきメール送ったとき時間無いって言ったけど・・」
「はい。言いました。」
「でも、BoAちゃん今うちにいるよね・・・?」
「何か問題がありますか?」
「いえ・・・ありません・・・」

どうすれば良いのですか・・・


504 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:54:47 ID:07ZI0iwC
「私が時間が無かったのは、ここに向かってたからです。」
「・・・え?」
「奈美恵さんが心配だったからです。」

とびきり嬉しいことを言ってくれてるのに表情は相変わらず。

「あのね、私の勘違いだったら悪いんだけど・・・」
「なんですか?」
「BoAちゃんが怒ってるのって、あれのせいだよね・・・?」

そう言って例の写真を指差す。
彼女が静かに話し始める。

「確かに奈美恵さんの思ってる通りだけど、ちょっと間違ってます。」
「え・・・?」
「怒ってないです。」
「だって、どう見たってBoAちゃん怒って・・・」
「ヤキモチですっ!」

静かだった彼女の口調が、一気に強くなった。

なんだ・・・そうだったんだ・・・ははっ・・・あはは!

505 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 23:57:12 ID:07ZI0iwC
「何を笑うとこがありますか?」
「いや、だって、あたしなんかにヤキモチ妬いてくれるなんて嬉しくて。」
「あたしなんかって、私、奈美恵さんの事が・・・好きで・・・」

彼女の表情はみるみる崩れていって・・・

「昨日もあんな状態で心配で・・・だけど、キスしてくれたあと奈美恵さんすぐ寝ちゃって」

・・・ん?・・・キスっ!?

「私帰ろうと思ったらあの写真があって・・・今でもあの写真大事にそうにしてる奈美恵さんの事を思ったら・・・
 やっぱり“家族”には勝てないのかなぁって・・・」

そんな事思ってたんだ・・・
あたしはテーブルを横にずらしてBoAちゃんの前に座り直した。


506 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 00:00:21 ID:07ZI0iwC

「あのね、BoAちゃん。あれを置いてたのは確かにあたしが悪かった。ごめん。
 でも、息子は息子で大事で、これは分かって欲しいんだ。」

彼女は何も言い返して来ないが、私は続ける。

「自分の子供とBoAちゃんなんて比べようがない。分かる・・・よね?」
「はい・・・」
「だけど、あたしにとってBoAちゃんも大事な人だから。大切な彼女だから。」
「はい・・・」

そう言うと彼女は私に思い切り抱きついてきた。

「奈美恵さん・・・ゴメンナサイっ!」
「いいって。あたしの方こそ、BoAちゃんの事泣かせてばっかりでごめんね・・・」

私は彼女の背中にそっと腕を回した。

「BoAちゃん一人で溜め込まないで、思った事はあたしに言って欲しいんだ。」

体をゆっくり離して、私は彼女の涙をそっと拭った。

507 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 00:04:16 ID:ay+aocOQ
「じゃあ、一つだけ言っていいですか?」
「うん、いいよ」
「AIちゃんにも私ちょっと嫉妬してます。」
「え・・・・な、なんで?」
「すごい仲良いじゃないですか・・・スキンシップとか・・・昨日もAIちゃんにお尻触られてましたよ」
「え・・・そうなの・・?でもそれはBoAちゃんも一緒じゃない?」
「そうですけど・・・」

そして、彼女から昨日あった事を全て聞いた。
朝起きたらお尻が痛かった原因、あたしがBoAちゃんの膝枕で寝ていた事、そして、
軽くだったけど、初めてのキスをしたこと・・・etc。
とりあえず、AIちゃんには今度たっぷり仕返しをしてやろう。
さすがにキスを覚えてないと彼女にバレた時は、やっぱり怒られたけど。
これじゃあどっちが年上なのやら・・・トホホ。
だけど、酔っていたとは言え、自分が昨日大胆な行動を取ってたと思うと、
なんだか恥ずかしい・・・。酔ってたからこそ、かな。酒の威力は偉大だ、なんて。
だけど、今度する時は・・・

なんとか互いの誤解が解けて仲直り出来た頃、彼女が時計を見た。

508 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 00:08:49 ID:ay+aocOQ
「奈美恵さん、私そろそろ行かないと・・・」
「あ、そっか・・・今日はありがとね!」
「いえ、私が勝手にきちゃったから・・」
「いいって。嬉しかったよ?スッピン見られちゃったのはちょっと予想外だったけど」
「私は奈美恵さんのスッピンがこんなに早く見られるなんて思ってませんでした。」

“なに〜!”“きゃ〜”なんて追いかけっこして、玄関に辿り着く。
ホントはこのまま返したくないけれど、仕事なわけだし、我慢しないとね・・・
それに今日は生放送だって。ちょっとワクワク。

「あ!」

何かを思い出したかのように、一度履きかけたブーツを脱いで彼女は部屋に戻る。

・・・?

何をするのか見ていると、ほとんど手を付けていなかった牛乳を、腰に手を当てて飲んでいる。

牛乳を飲むポーズに国境はないんだな・・・なんて思うと可笑しくなって。

509 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 00:11:56 ID:ay+aocOQ
「すいません、お待たせしました。何笑ってるんですか?」
「ううん、何でもない。それよりいくら温くなってるからって、
 牛乳一気のみしたらお腹こわしちゃうよ?」
「大丈夫、キムチで鍛えられてますからっ!(ニコっ)」

関係あんのかな?それ。
でもやっぱり彼女には笑顔が似合う。えくぼが好きなのはやっぱりまだ内緒にしておこう。

「今日はホントありがと。じゃあ、がんばってね!」
「はい!」

“チュッ”

触れるだけとは言え、突然のキスにビックリ・・・

彼女を見ると顔が赤くなっている。
かわいいなぁ〜もう。


510 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 00:19:15 ID:ay+aocOQ
「じゃあまた!」

余程恥ずかしかったのか、私に何故か敬礼をして彼女はエレベーターへと向かって
走っていった。まぁ、エレベータ待ってる間は丸見えなわけだけど。
だけど、今の彼女には運良く、エレベーターはすぐに来たらしい。
乗り込んだと思ったら、ちょこっと顔を出し、私に向かって小さく手を振った。
そして、私が手を振り返すのを確認すると顔を引っ込めて、彼女は仕事へと向かった。

子供みたいだな・・・うふふ。

頬が緩むのが分かった。
と、メールの受信音が鳴って部屋へと戻る。

はいはいはい、っと。

“さっきのは、昨日のキスがアルコールくさかったお返しです”

なんか一つ一つが可愛いんだよなぁ、BoAちゃんって。へへっ。

BoAちゃんからもらった初めてのキスは、ミルクの香りがした。

〜おわり〜

511 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 00:20:55 ID:ay+aocOQ
以上、大変お粗末様でございますた。

逝ってきまつ。

512 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 03:21:40 ID:UMyRr2FS
乙&GJ!
素晴らしかったです!
専スレあっても良いんじゃないかな〜とか思っちゃったですw
BoAチャソも安室チャソも可愛い!

513 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 05:35:56 ID:i8Tr7e6C
G J (*´д`)

514 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 08:38:56 ID:iCYiAGOE
GJ!!(*・ω・)イイ!

515 :511でつ。:2007/01/24(水) 11:41:52 ID:/awpAdy1
>>512
>>513
>>514
おはようございまつ。
ホント、dくつでございます。

私が投下するのは長編で、やはりここだとスレチなので、
ちょっと早い気もしますたが、今丁度新作に取り掛かっているので、
これも良い機会かもなんて少々調子に乗りつつも、専スレ立てさせて頂きますた。

よろしければお越し下さいまし。

【SS】安室タン×BoAタン【カポー】
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1113796951/


516 :名無しさん@秘密の花園:2007/01/24(水) 11:44:44 ID:/awpAdy1
間違えてここのアドレス貼ってしまいますた、スマソ。訂正

【SS】安室タン×BoAタン【カポー】
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1169604320/

総レス数 615



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