・ 男がエロビ借りてるところをツンデレに見つかったら 「お。こないだまで新作だった『巨乳女教師〜恥辱の放課後〜』 やっと一週間レンタ ルになったか。よし、じゃあこれと――」  ゴスッ!! 「いてっ!! 何すんだよ」 『何すんだじゃねーよ。このエロ魔人が』 「んだよ……勝美かよ。店員さんがDVDの角で客を殴っていいのか?」 『あたしゃ別にお前の事なんか客と見てねーから構わないんだよ。ったく……毎週毎週 エロビデオばっか借りに来やがって、何考えてんだ』 「エロイ事」 『おめーの頭にゃ精液しか詰まってねーのかよっ!! ったく、堂々と言いやがって…… 少しは恥じらいってもんを覚えたらどうなんだよ』 「恥じらい? 何で俺がエロDVD借りるのに恥ずかしがらなきゃならないんだよ」 『フツーは女の店員がレジに立ってたらちょっとは躊躇うもんだろが!! ましてや知 り合いの女がいる店によく堂々と来る事が出来るよな。神経疑うぜ、全く……』 「だって、ここが俺んちから一番近いし、便利だもん。大体、後から勝美がバイトに 入って来たんだし、俺が変える必要は全く無いじゃん」 『だからってわざわざあたしのシフトの時間に来る必要はねーだろっ!! ちょっとは 時間ずらすなりなんなり配慮しやがれっ!!』 「だってこそこそするのは嫌いだし。それとも勝美は俺に隠し事をして欲しいのか?」 『そうじゃねーけどよ…… ただ、その……もしかして、あたしは女として見られてな いのかなって思ってさ……』 「そんなことないぞ。勝美のおおきなおっぱいも、キュッと引き締まった形のいいお尻 も、どっから見ても女の子そのものだ」 2  ガッ、ガッ!! ドカッ!! ガスッ!! 『ハア……ハア…… どどど……どこ見てんだスケベヤローっ!!(////////)』 「いってててて……勝美が女の子として見られてないんじゃないかって聞くから答えた だけなのに……」 『そういうこと言ってんじゃねーよっ!! その……あの……お前はその……あたしの 事ちゃんと“女の子”として見てくれているのかとかどーかとか、そういう事で……』 「? いや、だから、勝美はどう見たって女の子じゃん。まあ口調は乱暴だけど。けど、 その容姿で実は男ですとか言われたらびっくりするぜ」 『あーっ!! もう、違うんだよ!! そういうんじゃねーんだって!!』 「は? いや、言ってる意味が良くわかんねーんだけど」 『ったくバカだな、テメーはよっ!! じゃあよ、その……おめーにとって、その…… あたしってどんな存在なんだ?』 「何だよ。お前にしてはやけに難しい質問すんじゃねーか」 『バカにしてんのか、テメーはっ!! いいからさっさと質問に答えやがれ!!』 「そうだな……まあその……俺からしてみれば、一番気軽に付き合える仲間ってトコかな」 『――――え……?』 「遠慮せずにポンポン物を言えたり、一緒にバカやったり……まあ、大切な――友達――ってヤツ? 何かこういう物言いもクサイと思うけど」 3 『…………よく……分かったよ……』 「え?」 『分かったから……とっとと帰って一人でマス掻いてやがれっ!! このバカヤローッ!!!!』 「ちょ、ちょっと待て、お前……なにいきなりブチ切れてんだよ」 『知るかそんなのっ!! この……バカッ!!』 「あ、おいっ!!」  ダダダダダダダダ……バタン!! 『ちくしょう……ちくしょう、ちくしょう、ちくしょうっっっ!!!!』  ダンッ!! 『ぜんっぜん分かってねえじゃねえかよ!! 気軽に付き合えるって……あたしはいつ だって、傍にいる時は心臓がバクバクしてて……体がカアッって熱くなって……それを 何とか必死でごまかしてたってのに…… くそう……エロビデオなんて借りなくたって よ……ちょ、ちょっと誘ってくれれば、あたしが……い、いつでも……代わりくらいし てやったのに…… 何だよ、大切な友達って……グスッ……胸が……胸が痛えよ…… 痛えんだよおっ……ヒッ……グス……バカヤロォ……ちくしょう……』